2019年7月 ホーチミン市,Ho Chi Minh City,胡志明市②

旅 (Trip)

2日目

宿で朝食をいただきます.昨日も記しましたが,ここの朝食会場は最上階にあり眺望の良い中で朝食を頂けます.メニュも豊富にあり,ついつい食べ過ぎてしまいます.

せっかく旅行に来たのだから,現地のものを色々食べるために宿での朝食は控えるという考え方もありますが,私の場合行き当たりばったりに過ごしているので,食事のタイミングを逃すこともあります.そのため,朝食がある時にはしっかり食べておきます.


戦争証跡博物館

さて,まず初めに向かったのは3区にある戦争証跡博物館(War Remnants Museum).ベトナム戦争の歴史を展示する博物館です.ベトナム戦争は宣戦布告なき戦争であったため開戦日は定められていませんが,1955年に開戦したとすると終結の1975年4月30日まで約20年続いたことになります.日本は派兵するなどの直接的な関与はしませんでしたが,戦争特需によって日本経済が押し上げられたというのは間違いない事実です.


入館料を払って敷地内に入ると展示された多くの戦闘機が目に入ります.そして,館内の展示の主役は当時の世界各国のジャーナリストたちによって撮影された写真です.その中には,ピューリッツァ賞を受賞した沢田教一氏の安全への逃避もあります.正直,眼を背けたくなるような残酷な史実が展示されています.

中でも衝撃的なのは枯葉剤による被害.先天・後天問わず様々な疾病・障害の原因となり,その被害は何世代にもわたり続いています.結合双生児として生まれたグエン・ベト,ドク兄弟のことは日本でも有名です.彼らとは年代が近く,分離手術が行われた際には,子供ながらに心配したのを覚えています.

ベトナム戦争については日本では歴史の授業で詳しく学ぶことはありません.私も深く理解しているわけではありません.だからこそ,ホーチミン市に来られた際には是非とも訪れていただきたい場所です.


統一会堂

博物館を後にしてやって来たのは,すぐ近くにある統一会堂(Reunification Palace).南ベトナム時代の大統領官邸であった場所で,1975年に北ベトナム軍が突入したことでベトナム戦争は終結しました(と学びました).


現在は一般開放されている内部には豪華絢爛な会議室や応接室が残されています.


地下に降りると雰囲気が一変します.軍事機密室として使用されていたため,当時の通信設備や指令室などが残されています.


屋上は緊急脱出用のヘリポートになっています.赤い丸は実際に被弾した場所を示しています


ペンタイン市場

その後,ペンタイン市場内の食堂でお昼を食べました.エビチャーハンのようなものにビア・サイゴン・ラガー.ビア・サイゴンを製造するSABECO (Sigon Beer-Alcohol-Beverage Corporation) 社は1875年創業で,日本のビールメーカより古い歴史を持つそうです.

お店のおばちゃんに「これもどう?」と大きなエビを5匹ほど焼いのを勧められましたが,そんなに食べられないので断りました.暫くして隣に座った女性が同じエビを2匹か3匹で注文していたので,数量自由なら食べても良いかなあと思いましたが,ビールもほとんど飲み干していたので追加注文はしませんでした.


サイゴン大聖堂

次に訪れたのは,1区にあるサイゴン大聖堂(Notre-Dame Cathedral Basilica of Saigon).フランス植民地時代の1880年に建築されたネオゴシック様式のカトリック大聖堂です.残念ながら改修工事中のため,外からその外観を見学するだけとなりました.

サイゴン大聖堂のすぐ隣には,サイゴン中央郵便局(Saigon Central Post Office)があります.こちらもフランス統治時代の1891年に完成したホーチミン市を代表する建物の1つです.

今でも現役の郵便局としての業務を行っていますが,建物の美しさから多くの観光客が訪れる定番の場所となっています.この建物は2015年に塗り直されたものです.また,建物内では観光客向けに多くのお土産が販売されています.






サイゴン中央郵便局

この郵便局の入り口右側にひっそりと1つの掲示板が置かれていました.おそらく多くの観光客は気にすることもないでしょうが,私の眼は釘付けになりました.

それは郵便貯金の定期預金金利を示すものです.なんとその年率7.4%!おそらく3年や5年の場合の金利だと思いますが,それにしても現在の日本からすると超高金利です.

調べてみたところ,日本の郵便貯金の定期預金の最高金利は1974年の7.5%でしたので,金利としてあり得ない数値ではありません.

ところで,72の法則はご存じでしょうか?相対性理論で有名なEinsteinにより発見されたものですが,72と金利の商が,元金が2倍になるのに要する年数に相当するという法則です.つまり,年利7.2%で運用できれば複利の効果により元金は10年で2倍になります(諸税は除く).


ホーチミン人民委員会庁舎

さて,気を取り直して?!夜にはホーチミン人民委員会庁舎(Ho Chi Minh City Hall)を訪れました.1900年代初頭にフレンチコロニアル様式で建築された建物です.内部は一般公開されていませんが,その美しさから特に夜間には多くの観光客が訪れます.


Pasteur Street Brewing Co.

庁舎を後にして,Pasteur Street Brewing Co.でクラフトビールをいただきました.


路地を入った先の階段を上がったところがお店です.

お得な飲み比べセットを注文しました.6種類のビールを選べますが,私はIPAを中心に選択しました.併せてバーガーも頼みました.

ベトナムの一般的なビールと比べると高価ですが,クラフトビールを飲み慣れている方が訪れても十分に満足できるお店ですので,是非お立ち寄りください.

6種類のビールを堪能して本日は宿に戻りました.


3日目に続く.

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